バレーボールのスパイクのミートにコツはある?そうか秘密は上半身か!
先日、ある中学生からこんな相談をされました。
「最近、スパイクが入らないんです・・・。先生が言うにはミートが出来てないみたいなんです・・・。」
う~ん、ミートですか。
僕も中学時代苦手でした。(今もですが)
こんにちは!
スパイクのミートを思いっきりミスって先輩の顔面にボールをぶつけた事がある・・・赤鬼です!
(あの時はマジで死ぬかと思った)
バレー部に入ってスパイクが打てるようになりました。
フォームもタイミングも悪くない。
でも、どうにもこうにもミートが上手くできない・・・。
そんな方のために今回は「スパイクのミート」と上半身の動きなどを解説させていただきます。
上半身の動きは戦艦に例えるならば「主砲」の役割です。
いくら強靭な足腰(戦艦なら浮かんでいる本体)があってジャンプ力が高くとも、主砲が貧弱だと強力な攻撃はできません。
あっという間に撃沈されるでしょう。
そうならないためにも上半身の動きをマスターし、スパイクのミートをしっかりとできるようにしましょう。
それでは最初は手首の動きから見ていきましょう!
Contents
1. スパイクのミートのポイントその1 手首の動き
まずはミートの基本である「手首の動き」から見ていきましょう。
○ ボールをミートするための手首の動き
- ボールを手のひらの中心、もしくは中心よりやや上部でボールを叩く
- ボールに手首を巻き込むように(掻き込むように)スナップを使う
ポイントはこの2点です。
では、写真で見てみましょう。
手の平の中心、もしくは手の平のやや上部でボールを叩きましょう。
ボールを巻き込むように手首のスナップを使ってボールを打ちます。
写真では手首がここまでしか曲がっていませんが、実際に打つ場合はもっと手首を曲げて打ちましょう。
この時にボールに前回転をかけるようにします。
手首のスナップを使わないと前回転はかからないので注意しましょう。
以上が手首の使い方です。
続いて「ボールをとらえる位置」を解説させていただきます。
1-2. スパイクのミートのポイントその2 ボールをとらえる位置
手首の動きがわかったところで、今度は上半身の動きを見ていきましょう。
いくら手首の動きをマスターできたところで、ボールをとらえる位置が悪いと強力なスパイクは打てません。
そのために適切な位置でボールをとらえる必要があります。
では最初に悪い位置から見ていきましょう。
悪いボールをとらえる位置。
それはズバリここです。
一見、特に悪い部分は見受けられないように思えますよね?
しかし、このボールをとらえる位置だと肩がスムーズに回転しません。
これは肩甲骨と上腕部分が一直線になっていないのが原因です。
では逆に良い位置はどこなのでしょうか?
はい、ここですね。
人によって若干違うかもしれませんが、目安としては60度くらいの位置がベストです。
これにより肩甲骨と上腕部分が一直線となり肩がスムーズに回転します。
その結果、強力なスパイクを打つ事が可能となるのです。
この肩甲骨と上腕部分が一直線の位置をゼロポジションと言います。
でも待って!これじゃ真っ直ぐにスイングできないんじゃ!?
そう感じられた方、なかなか鋭いですね!
おっしゃるとおり、この状態ではまともにスイングできません。
ではどうしたらいいか?
答えがこちら。
左肩を少し下げます。
こうする事により肩がスムーズに回転するようになるのです。
実際にスパイクを打つとこんな感じです。
ちゃんとゼロポジションの位置でボールをとらえる位置でジャンプし、左肩も下がっています。
逆にボールをとらえる位置が左すぎると、ゼロポジションが確保できないためスムーズに肩を回転させる事ができません。
上記の写真のようになってしまう場合、ジャンプする位置を少し左にして調節しましょう。
以上がボールをとらえる位置の説明です。
最後に左手の動きを見てから、ミートを打つための練習に移っていきましょう。
2-3. スパイクのミートのポイント補足 左手の動き
スパイクを打つ時、結構おろそかになりがちなのが左手の動きです。
左手の動きは使い方次第でスパイクの威力を向上させる効果があります。
スパイクジャンプをした時に左手をしっかりと上げます。
この状態から2種類の引き寄せ方を実践しましょう。
まず1つ目がこちら。
胸に引き寄せパターンです。
もう1つが脇の下に引き寄せるパターンです。
人によりますが、このどちらかのパターンで体の旋回運動を早める事ができます。
その早い旋回運動により強力なスパイクを打つことができるのです。
そのために、普段の練習から左手の動きを意識しながらスパイクを打ちましょう。
これで上半身の動きの解説を終わります。
そろそろ皆さん、上記要素を練習で試してみたくてウズウズしてるのではありませんか?
それでは、この全ての要素を兼ね備えてスパイクのミート練習に移りましょう。
2-1. バレーボール スパイクのミート練習 レベル1
さて、いよいよスパイクのミート練習開始です。
皆さんも一度くらい練習された事があるのかもしれませんね。
その練習方法とは・・・壁打ちです!
壁にボールを打って跳ね返って来たところを再び打ち返す。
この動作の繰り返しです。
当然、スパイクと同じ動きをしなければなりません。
ポイントは以下の通り。
〇 ミート練習のポイント
- 左手をしっかりと上げる
- 右肘を下げないように注意する
- ボールを叩く時に手首のスナップを使ってボールに前回転をかける
- ボールを打つ瞬間に、左手をしっかりと体に引き寄せる
(2つのパターンのどちらか)
ミート練習の続きに行きましょう。
自分の体の前でボールをとらえれるように、ボールを叩く力を調整しましょう。
あまり強く叩きすぎるとボールが頭上を越えようとし、いわゆる「かぶる」状態になるので注意が必要です。
ここが重要!
最初に紹介した手首のスナップを使う時です!
しっかりと手首の動きを意識しながらやりましょう!
手首のスナップを使って打つ時に「壁の近く」を狙いましょう。
今回は使用したボールの空気圧が高いため、少し離れた場所を狙っています。
これ以上近づけると自分の頭上をボールが越えてしまうので(;´・ω・)
ボールが矢印のような軌道で返ってくるので、そこを再び最初のフォームを作り打ち返しましょう。
後はひたすら繰り返します。
次は少しレベルを上げた練習をしましょう。
2-2. バレーボール スパイクのミート練習 レベル2
バレーボールのミート練習のレベル2!
今回は少しだけ難易度が上がりますよ~!
テニスボールです!!
ボールのサイズが一気に小さくなったので、難易度も一気に上がります。
バレーボールと違いピンポイントで打たないといけないので難しいです。
打つフォームは基本的に先ほどの練習と変わりません。
ボールを打つ瞬間に肘を前に突き出す形にしましょう。
この時に肘を下げると打点が下がるので要注意です。
ここも重要部分です。
手首のスナップを効かせて前回転。
バレーボールのミート練習と同じですね。
テニスボールは手を振り抜きましょう。
連続でやろうとするとボールが変なところに飛んで行ってしまいがちです。
その結果、変な癖がつく可能性があるので連続はおすすめできません。
とにかく1本ずつ丁寧に。
これがこの練習の基本理念です。
このサイズで打てるようになるとバスケやサッカーのボールはもちろん、ピンポン球や丸めた靴下などでも打てるようになります。
僕も会社の倉庫で軍手を使用するのですが、自分の作業台に軍手を戻す時に遠くから打って返します。
こないだ上司に発見されて「お前は何やってんねん(-_-;)」と呆れられたんですがね(照)
仕事中にもバレーボールを忘れない。
これがバレーボーラーです!(ただのクソ野郎とも言います)
3. バレーボール ミート練習 注意事項
よくミート練習をしている子を見ると、回数をこなす事が目的となり無茶苦茶なフォームでやってる事があります。
これはあくまでもスパイクのミートの練習。
何十回できたからと言って自慢できるわけではありません。
かならずスパイクを打つフォームでミートをかけれるようにしましょう。
特に多いのがこちら。
低い打点でボールをとらえている事です。
実際にこんなポイントでスパイクは打ちませんよね(;^ω^)
もう一つは頭上を越すようなボールをかぶって打つ事例です。
先ほどにもありましたように、頭上を越えるようなボールは必然的に「かぶる」打ち方になるので中断しましょう。
だいたいがこの2点ですね。
ちゃんとしたフォームを身に着けるためにも、丁寧にやる事をおすすめします。
先輩達が連続でやっているのを見て、憧れる気持ちはわかります(僕もそうでした)
しかし、一度変な癖がつくと矯正が大変なので、最初は我慢して1本ずつキッチリやっていきましょう!
4. スパイクを打つ時に力を込めるタイミングはいつ?
以前、僕の記事にこんなコメントが寄せられました。
「スパイクを打つ時に力を込めるタイミングはいつ?」
初めてされた質問ですが、個人的に気になったので検証してみることに。
特に意識した事のない事なので勉強になりました。
結論から言うと、ズバリ打つ瞬間ですね。
そしてスパイクを打つ時に力が入る部分とは、ほぼ打つ方の肩です。
ですから力を抜く時は、打つ方の肩を脱力しましょう。
スパイクの助走からジャンプまで肩の力を抜きます。
力が入るとしたら、この瞬間が多いので意識して肩の力を抜いて下さい。
肩に力が入っているとスパイクスイングが遅くなります。
力を込める瞬間はここです。
打つ瞬間に一気に爆発させるように力を込めましょう。
助走からジャンプの段階で完全に脱力すると高さが落ちる傾向があります。
これは脱力すると重心が下がり体が重くなるようになるからです。
人によっては完全に脱力しているかもしれません。
助走からジャンプまでの力を込める度合いは、自分に合った力の込め方をしましょう。
以上、「スパイクで力を込めるタイミング」でした。
5. バレーボール スパイクのミート まとめ
最後に動画でポイントを見直してみて下さい。
はい!それでは「スパイクのミート」と上半身の使い方をまとめましょう。
〇 スパイク ミートまとめ
- ボールを手の平の中心、もしくはやや丈夫で打つ
- 手首のスナップを使う事を意識する
- ボールに前回転をかける
〇 上半身の使い方
- 肩甲骨と上腕が一直線になるゼロポジションでボールをとらえる
- スパイクを打つ時に左の方でボールをとらえると、肩甲骨と上腕部が真っ直ぐにならないのでスイングが遅くなる
- 打つ瞬間に左手を胸の部分、もしくは脇の部分に素早く引き寄せる
これで「スパイクのミート」と「上半身の使い方」の説明を終わります。
スパイクを打つ時にミートがかからないと、コートに入らない事がほとんどです。
最初は回転が上手くかからずにイライラするかもしれませんが、繰り返し練習していくと必ずできるようになります。
最初は地上でミート練習を行い、いずれ空中でできるようになるでしょう。
スパイクのミートが出来るようになると、バックアタックやジャンプサーブも打てるようになるのでプレイの幅も広がります。
そしてそれがミートが出来るようになったら、他のスパイクにもどんどん挑戦して行きましょう!
それではまた。