バレーボール オーバーハンドパスが飛ばない? これで飛ぶぜ!!
- 二段トスが届かない
- 後衛からオーバーでセッターに返そうとしても短い
- オーバーでのパスが短くて監督にしょっちゅう怒られる
これはかつて、中学時代の僕が経験した出来事です。
そして、指導者の立場になってからも、昔の僕のように同じ事で頭を抱えている中学生を目の当たりにしました。
この記事をご覧のあなたも、同じような経験をして悩んでおられるかもしれませんね。
でも、安心めされい!
オーバーハンドパスは「力を正しい方向へ向ける」「普段のアレをしっかりやる」「筋力アップを計る」・・・この3つをクリアすれば遠くまで飛ばせるようになります。
こんにちは!二段トスでわざとアホみたいに高く(しかも遠くから)上げて、レフトエースから「高すぎるって!!」とクレームを言われた事がある・・赤鬼です!
あれを決めるからイケてるのに・・・。
さて、今回はオーバーハンドパスを遠くまで飛ばせなくて困っている方々のために、問題点の解決法を記事にさせていただきました!
この記事を読破すれば・・・水平線までオーバーでボールを飛ばせるぜ!
・・・知らんけど。
てなわけで、本編スタート!
Contents
1. オーバーハンドパスが飛ばない原因3選!これができないとマジ飛びません。
さてさて、オーバーハンドパスが飛ばない原因三つをまずはご覧ください。
- オーバーを飛ばす力が分散している
- 単純に筋力が足りない(特に脚力)
- 普段のアレを適当にやっている
というわけで、一つずつ見て行きましょう。
「力の分散」はイメージしにくいと思うので、長めに尺を取って解説したいと思います。
1-1. オーバハンドパスが飛ばない原因No. 1!?「力が分散している」
中学生バレー部の指導をして15年以上・・・。
そこでオーバーハンドパスが飛ばない選手って「力の分散」が主な原因って事が多かったんですよね。
まずはちゃんと飛んでいくパターンのオーバーハンドパスをご覧いただきましょう
- 落下地点に素早く移動して、片方を足を素早く床に置いてボールを待つ
- この時に腕を使用しないと仮定して、オデコにボールが当たる位置だとベスト
- 両足に均等に体重をかけている状態から、徐々に前に出した足に体重を乗せていく
- 膝の屈伸をメインの力にして、ボールを飛ばす
- この時にそのままジャンプしてもオッケー!
では、詳細を見ていきましょう。
まずこれができないと始まらない!
落下地点に素早く移動する事です!
中学生とか最初の一歩が遅くて、落下地点に移動するのがすんげ〜遅い人がいますが(僕も中学時代そうでした)まずは予測が大事です。
例えば強打カットの時に、自分以外の選手がボールをカットする時に体はその人の方向へ向けてますか?
もちろん向けてなくてもその後の動きがちゃんと出来る人もいますが、基本的には半身でも良いのでボールがある方向へ向けるようにしてみてください。
最初の一歩が違ってきますよ♪
無事に落下地点に移動する事ができました。
さて、あなたに質問です。
ボールの落下地点移動してから、どれくらい待機できたらベストでしょうか?
味方選手がカットしたボールの高さなどにもよりますが、1秒くらい待っていられたら理想です。(あくまで理想ですよ♪)
これだけ待てるって事は、素早くボールの下に移動できている証拠だからです。
まぁ、あくまで目安として覚えておいてください。
この落下地点に移動した時は、手を使わずともオデコでボールを上げられる場所だとベスト!
そうじゃない場合は、この後に説明させていただく「力の分散」が発生するのでご注意を。
膝を屈伸させてボールを待って、体重移動の準備をします。
この時、両足に体重が乗っかっている状態です。
さて、先ほど「理想の待ち時間は1秒」とお伝えしましたが、待ち時間が短いと膝の屈伸が使いにくくなります。
事実、中学生くらいの選手だと、移動が遅れて手だけでトスを上げてしまい、とても低いトスになる傾向が強いです。
もしくは移動が遅いため、アンダーでトスを上げる場面もよく見ます。
当然、アンダーで上げると、オーバーハンドパスよりも飛ぶかもしれませんが、精度はガクンと下がるので注意が必要です。
さて、ボールが落ちてきたようなので、右足に体重を乗せます。
これで理想の体重移動ができました。
後は下半身の力を使ってボールを飛ばすだけです。
ボールをトスする瞬間です。
完全に右足に体重が乗っているのがわかりますね♪
横から見た時の腕の角度に注意して、高くて遠くにトスを上げてみてください。
あまりにトスが低いと、味方がスパイクを打てないので、みすみす相手にチャンスボールを与えてしまう事になるので要注意!
トスを上げる場所との距離が近い場合は、腕の角度を変える必要があります。
状況に応じて使い分けてみてください。
中学生くらいだと筋力が足りないので、トスを上げた後にジャンプをしても大丈夫です。
僕も中学時代は、二段トスの後は必ず飛んでいました。
今はダンディな大人なので、ジャンプせずともトスは上げられます。
はい!ここが最大のポイントです!
これがオーバーハンドパスを遠くに飛ばすための力の合成となります。
よ〜〜〜く見てください。力が下から上、前方向に向かって合わさっていますね。
これが出来ると、オーバーハンドパスを遠くへ飛ばすなんて「屁みたいなもん(大阪の言葉で大したものではないって意味)」ですよ!
一番手っ取り早いイメージを掴むとしたら、横から見た時にこのように斜め上に向かって体の屈伸運動が出来ればGood!
同じチームの子に、隣でバレーのアンテナを適切な角度に立ててもらうとイメージしやすくなるのでお試しあれ♪
最後にアニメーションで紹介しましょう。
体重移動や下半身の屈伸運動を特に注目してみてください。
めっちゃ飛んでるでしょ?
そして、これを駆使するとこれだけボールが飛ばせるようになるわけです。
まぁ、自軍コートの端から端まで余裕で飛ばせるだけの距離は出ているでしょう♪
とう事で、理想の形の解説を終わります。
1-1-1. あなたはどれに当てはまる?オーバーが飛ばない力の分散パターン3選!
これからいよいよ「飛ばね〜オーバーハンドパス」をご覧いただきましょう。
力が分散する大きな原因の一つは、ボールの落下地点のポジショニングが悪いって事が挙げられます。
まずはいつも通りボールの落下地点に向かっている様子です。
ところがどっこい。ボールの落下地点に右足が踏み込みすぎてしまいました。
こうなるとどうなると思いますか?
ボールの真下に入ってキャッチする形になってしまいます。
バックトスならこのボールの位置でも全く問題ないのですが、今回は「オーバーハンドパスで遠くへボールを飛ばす事」が目的なので、このキャッチはNGです。
結果として体重移動もままならず、腕の角度も横から見たらやや上方向なので短いパスになってしまいます。
力の分散がこちらとなります。
一見、下半身、上半身、腕の力は合わさっているように思えますが、上半身と腕が横から見たら方向が上すぎるため、高くトスはできても遠くまで飛ばす事はできなくなります。
これを改善するためには、ボールの落下地点に移動した時にヘディングでボールを上げる練習をやってみると良いでしょう。
一番ベストな位置でボールをキャッチする感覚が養えます。
ただし、やりすぎは頭痛の原因になるので注意してください。
それとボールの落下地点に対して、気持ち手前に踏み込む事を意識して微調整して修正してみてください。
- オデコの位置でボールをキャッチできる位置が重要。
- このようなトスになるのであれば、少し手前に入りこむ意識をしてみましょう。
さてさて、どんどん続きにいきましょう。
おぉ!これは良い位置どりが出来ていますね♪
ここから先ほどの体重移動を使用すれば、バッチリ遠くまで飛ばせるようになります。
ですが、思い通りにいかない事が人生。
飛ばそうとする意識が強すぎて顎が上がってしまい、後ろにのけ反るようなトスになってしまいました。
そして上半身の力が後方へ流れ、ボールを飛ばす力が弱まってしまいます。
ワンタッチボールなどで頭上を超えるようなボール等、状況によってはこのやり方をしなければいけない場面もあるのですが、基本的には正しいフォームで行うようにしてみてください。
何事も基本が重要です。
遠くへ無理やり飛ばそうとせず、下半身の大きな力で飛ばす事がポイント!
はいはい、それでは最後の項目いってみましょう。
最初の項目とは反対に、右足がボールの落下地点よりも遠くに踏み込んでしまっています。
こうなると腰が引けてしまい、ボールをオデコの位置でキャッチする事が難しくなります。
いかがでしょう?
横から見た腕の角度は平行トスに近いものになっており、下半身の力も伝わりにくいため低いトスになりがちです。
そんなトスが来ようものなら、気性の荒いスパイカーなら「デッドボールをくらった助っ人外国人」ばりに怒り狂うでしょう。
力の方向性は一致しているようにも思えますが、これだとトスが低くなっちゃいますよね♪
また、脇が開いたオーバーになる可能性もあります。
こうなるとホールディングをとられるか、下半身の力もボールに伝わりにくくなるでしょう。
今回の記事で、あなたの耳に出来すぎたタコ🐙が巣立ってしまうくらい言って来たであろうオデコでのキャッチ。
これを必ず徹底するようにしてみてください。
オーバーの基本であり、精度の高いトスの必須条件になります。
腕、上半身、下半身、全ての力をゲッターロボのように合わせるためには、このキャッチの仕方が必須条件となりますのでご注意を。
- ボールをキャッチする位置が遠いと、低いトスになります。
- 必ずオデコでキャッチできる事を徹底しましょう。
以上が力の分散の説明です。
この章の最後に補足説明をしておきましょう。
オーバーをキャッチする時は、必ず体の正中線(体のど真ん中の線)でやるようにしてみてください。
これをしないとトスの精度がめちゃくちゃ下がりますし、ボールが回転してしまいドリブルのファールを取られる事があります。
そうならないためにもボールの中心で取る事を常に意識してみてください。
というわけで、長々と説明させていただきましたが、この章の項目を改善するだけでも飛距離は変わってくる事でしょう。
実際に大阪の某中学校でこの内容を伝えた生徒さんは、その日のうちに飛距離が伸びました。
次はあなたの番です♪自らの飛ばない理由を見つけて、ぜひ改善してみてください。
1-1. オーバハンドパスが飛ばない原因その2「単純に筋力が足りない(特に脚力)」
先ほど章で体の使い方を徹底的に解説しましたが、正直それではオーバーを飛ばすには不十分です。
遠くまで飛ばそうとするのであれば、ある程度の筋力も必要となって来ます。
僕が中学の時に、当時の鬼監督が寝転びながらオーバーをし、体育館の天井に当てた出来事がりました。
それを目の当たりにした若かりし頃の赤鬼少年。
先生、すげ〜!!✨
・・・と、羨望の眼差しで見ていたのですが、自分が大人になっていざやってみると、割と簡単に出来ました。
中学時代の僕と、今の僕と決定的に違うものと言えば・・・
そう!筋肉!
あの頃のヒョロヒョロの僕はもういません!
寝転びながらのオーバーを可能にしたのも、筋トレをしていたからです!
・・・まぁ、大人になったら体もデカくなるから、そんな偉そうに言うほどのものでもないんですけどね。
しかし、現役バリバリのあなたが大人になるのを待っているわけにはいきません。
ジャンプスクワットなどの瞬発系の下半身トレーニングをメインでやりつつ、オーバーを飛ばすために上半身も鍛えましょう!
特に手首を鍛える事をオススメします。
オーバーを遠くに飛ばせるようになるだけでなく、スパイクを強力にできるメリットもあります。
さぁ!今から一緒に筋トレしようぜ!
1-1. オーバハンドパスが飛ばない原因その3「普段のアレを適当にやっている」
普段のパス練習、きちんとやっていますか?
今、ドキッとしたあなた!それじゃ〜オーバーハンドパスはとばね〜ぜ!
僕の経験上、中学生でバレーを初めて夏くらいになると、慣れてくるのかパスを適当にする選手がどこのチームでも必ず何人か出て来ます。
特に小学校バレー経験者に多く見られる傾向が強いですね。
しかし、いくら小学校でやっていたとしても、中学になるとボールのサイズも変わるので、今まで通りにオーバーでボールを飛ばせる事は難しくなります。
今まで何人、顧問に「全然、トス届いてへんやんけっ!」と怒鳴られる小学校バレー経験者を見て来た事か・・・。
基本のオーバーハンドパスは、ウォーミングアップではありません。
むしろ、先ほど解説させていただいた「体重移動」「膝の屈伸運動」「ボールを正しい位置でキャッチできている」という3つの項目の感覚を養う、とても重要な練習なのです。
逆を言えば、周りが「ウェーイww」とパリピみたいにはしゃぎながら練習していたらチャンス!
きっちりオーバーハンドパスを遠くに飛ばす感覚を身につけ、ライバルと差をつけましょう。
また、中学生の二段トスって届かない事が多いので、「アンダーパス」でやる傾向がとても強いんですよね。
そうなると、トスの精度はガクンと落ちてしまいます。
やはり指導者側の立場から言わせていただきますと、オーバーできちんと二段トスができる選手って貴重ですし、試合で使いたくなりますね。(当然、それだけではいけませんが・・・)
ですからあなたも、自身の監督の目に留まるように「普段の基礎練習」をしっかりとやってみてください。
女子中学生くらいで二段トスが届くとかなり目立つので、レギュラー候補の枠に入れちゃうかも!?
こちらの動画で基本のやり方を紹介していますので、参考にして頂けたらと思います。
2. オーバーハンドパスが飛ばない原因まとめ
それでは今回のまとめに入りましょう
- オーバーをする時に「腕の力」「下半身の力」「上半身の力」が分散している
- オーバーをする時には筋力不足を補うために、ジャンプしてもオッケー
- 手首や下半身を強化する
- 基本をおろそかにしない
- 周りが遊び半分で基本のパスをしていても、しっかりと体の使い方を練習する
はい、というわけで今回の解説は終わりです。
オーバーを遠くまで飛ばすプレイって、基本的にはセッターが最も多いのですが、試合中では他の選手も二段トスでやる時が必ずあります。
その時にトスが遠くまで飛ばせないと、スパイカーが攻撃出来ずにチャンスボールを相手に与えてカウンターを喰らってしまう危険性大!
さらに、味方が相手の強打をカットした時は「流れ」を持ってくるチャンス!
この時に二段トスがきっちり上げる事が出来て、エースがバチコーン!決めてくれたら、特得点上は1点でも「2〜3点分の価値」があります。
実際、その後は勢いがつくので2〜3点取れる試合を何度も見た事がありますので、あながち間違ってはいないでしょう。
この試合の命運を分ける場面に関わっているという点で、いかにオーバーを遠くまで飛ばす事が重要かおわかりいただけましたか?
おぉ!答えは「YES」ですか!
今時、関心な若者ですね。目が輝いとる!
では、若者よ!この記事を読んだ後の練習は、今回紹介したポイントをしっかりと押さえてやってみてくだされ!
それではまた別の記事でお会いしましょう!