バレーボールのスパイク助走のポイントは?重力の鎖を断ち切ろう!
その昔・・・アイザック・ニュートンは万有引力の法則を発見しました。
そう・・・地球には重力ってものが存在するわけでやんす。
この重力に逆らうために、我々の先輩バレーボーラー達は「高く跳ぶ」と言う研究をしてきました。
その高く跳ぶために必要不可欠なものが…
スパイクの助走です!
こんにちは。
バレーボールの試合に出始めた頃は、びびりすぎてスパイクジャンプしかできなかった…赤鬼です。
さて、この記事をご覧だという事はスパイクの助走のコツを知りたいのでしょう。
スパイクの助走はざっくりとポイントを挙げるとこんな感じです。
- リズム良く助走する
- 最後の踏み込みの時に水溜りを飛び越えるように大きく
- バックスイングはしっかりと
この三原則を踏まえて解説に入りたいと思います。
それではいきましょう。
Contents
1. バレーボールのスパイクの助走 一連の流れ
さぁ、いよいよスパイクの助走の実践編です。
まずは一連の流れを見ていきましょう。
〇 バレーボールのスパイクの助走 一連の流れ(3歩助走)
- 左足を前に出した状態でスタート
- 左→右→左の順にステップを行う
- 最後の右→左のステップは「タン、タン」ではなく「タタン」と速いリズムで
- 最後のステップ開始時にバックスイングも開始(バックスイングは大きく)
- 最後のステップは大きく踏み込む(水たまりを飛び越えるように)
- 最後に両足は右斜め方向へ向ける
- 最後は軽く体重を後ろに体重をかけてブレーキをかける(前飛びを防ぐため)
○ 4歩助走
- 右足を前にしてスタート
- 右→左→右→左の順番にステップ
- それ以外は1歩助走とポイントは同じ
今度は画像で見ていきましょう。
今回は初心者におすすめの「3歩助走」で解説したいと思います。
「一歩助走」とは左足を前からスタートするステップで、右足を大きく踏み込んで「右、左」で跳ぶという方法です。
もう一つは「4歩助走」と言いまして、右足を前からスタートするやり方です。
手っ取り早く言えば「一歩助走に右足スタートの一歩を加える助走」となります。
この画像が「3歩助走」のスタートポジションです。
この状態から大きく一歩踏み出しましょう。
最後の踏み込み開始時にバックスイングも始めましょう。
これよりも遅いとスパイクの助走がスムーズに出来なくなるので注意が必要です。
しっかりとバックスイングを後方へ。
その後に右のカカトで踏み込みます。
「右、左」でタタンと素早く最後のステップを踏みましょう。
この時、両足は右斜め前方「時計の2時の方向辺り」に向けます。
両足を右斜め前方に向ける事により空中で右半身を後方へ引きやすくなるのです。
この動きは「外旋」と言って、強力なスパイクを打つために必要不可な動きとなります。
最初の方で意識しておかないと、後々苦労するので必ず覚えておいてください。
さて、話を元に戻します。
最後のステップの時に、少し後ろに体重をかけブレーキをかけましょう。
ブレーキをかけないと、そのままの勢いで前に跳んでしまうので注意が必要です。
大きく弧を描くように、両手を上にスイングしながら両足で跳びます。
両手をバンザイするように跳びましょう。
スパイクを打つ時に、監督からこんな事を言われた経験はありませんか?
「左手が上がってないっ!」
左手が下がる主な原因が、この「バンザイ」ができていない事です。
強力なスパイクを打つためには、左手をしっかりと上げる必要があるので両手を上げる事は常に意識しましょう。
跳んだ時はボールをしっかりと見ましょう。(今回はバスケットゴールですが…)
熟練してくると「ボールを見ながらブロックの動きも見る」という事も可能です。
これは人によってはやりにくいかもしれませんが、両足を曲げたほうが綺麗に見えます。
また、打つ瞬間に両足を前に蹴り出す事により、スパイクの威力が若干上がるのでおすすめです。
できなかったらできないでも大丈夫です。
むしろ出来ているのは、かなりの強豪に所属している選手が、このフォームが多い傾向が強いですね。
最後は両足で着地しましょう。
片足で着地してバランスを崩すと、捻挫の恐れがあるので要注意!
以上がスパイクの助走の一連動作です。
ポイントをまとめましょう。
最後の踏み込みの時に両足は時計の2時あたりに向ける
バックスイングを大きい動作で行い、空中でバンザイをする
続いて補足説明をいたします。
2. 補足説明 最後のステップがポイント
まずはこちらをご覧下さい。
白いラインから青のラインまで約1mを大きく踏み越えているのがおわかりいただけると思います。
この最後の大きなステップが爆発的な力を生むのです。
最後の大きなステップを踏むポイントとしては、写真のように体育館のライン飛び越えるようにしましょう。
※イメージとしては水たまりを飛び越えるような感じです。
もしも体育館のラインの幅が広すぎる場合、床に自分のステップの幅に合った間隔でテーピングを貼って練習して下さい。
男性諸君。
これくらいジャンプできると、女子にキャーキャー言われますよ(多分)
最後の踏み込みは大きく!(水溜りを踏み越えるようなイメージで)
3. スパイクの助走 実戦編!
バレーボールの試合において全てが自分の理想のトスが来るわけではありません。
セッターも人間です。
機械のように常に正確なトスを上げれるものではありません。
トスがネットから離れていたり短かったり色々あります。
だがしかし…どんなトスでも打ててこそ真のスパイカー。
強いては…イケてるスパイカーです。
では、そんな「イケてるスパイカー」になるために超実戦的な助走を紹介しましょう。
今回は「短いトス」と「ネットから離れたトス」を打つための助走を紹介します。
3-1. 短いトスを打つためのスパイク助走
レフトからのスパイクでたまにあるのですが、自分が思っているよりもトスが短い場合があります。
そんな時は助走を少し変えるだけで打てるようになるのです。
やり方としては以下の通り。
○ バレーボールスパイク 短いトスの打ち方
- セッター、もしくは二段トスを上げた選手の手からボールが離れた瞬間に距離を読む
- 通常の位置で踏み込むためのスタート位置にいるため、短いトスだと位置的に届かない(前跳びをする)
- 前飛びをする事によりブロックのマークが外れやすいのでクロス方向へ向かって打つ
- 両足で着地
アニメーションで解説しましょう
わかりやすくするためにかなり短めにのトスにしています。
実際にこれだけ短いと白帯にかかってチャンスになる可能性の方が高いですが、そこはスルーして下さい。
さて、この動きの最後の助走をご覧下さい。
先ほどのバスケットゴールに向かって助走している時よりも両足の前後の間隔が広い事がおわかりいただけると思います。
そうなんです。
トスが短い場合、通常の助走だとボールの落下地点に届かないんです。
その結果、思いっきりネットに引っかかって監督からお叱りの声…。
それを防ぐためにも、最後の助走の時に両足の前後の間隔を通常よりも広めに取り「前跳び」をするようにしましょう。
この時、ブロッカーは通常のレフトの位置に跳ぶのでほぼフリーの状態でスパイクを打つ事ができます。
強打が無理ならばフェイトでもかまいません。
とにかく相手が取りにくい場所へボールを落とすようにしましょう。
この打ち方は他の記事で細かく解説しています。
興味があれば参考にして下さい。
3-2. ネットから離れたトスを打つためのスパイク助走
では次に「ネットから離れたトスを打つための助走」を見ていきましょう。
あなたがレフトからスパイクを打つ時が来たら、いつかは必ずやってくるトスがこれです。
どちらかと言うとセッターのとすよりも二段トスが上がって来た時に多い気がします(チームにもよりますが…)
そこでわざわざ相手にチャンスボールを返すのも何だかね~。
どうせなら相手を苦しませるためにも強打を打ちたいですよね?
ここでもスパイクの助走を変えるだけで比較的打ちやすくなります。
一連の流れを紹介するとこんな感じです。
○ ネットから離れたトスを打つ方法
- セッター、もしくは二段トスを上げる選手の手からボールが離れた瞬間にボールの軌道を読む
- 助走はネットに向かってではなく、スタート位置からやや真横気味に入る
- ボールの落下地点を見定めて最後のステップを踏む
- 状況に応じて最後の助走の歩幅を狭くする
- 前飛びをしながら大きなフォームで打つ(バックアタックを打つように)
- 相手コートの右奥(自分から見て)を狙う
次もアニメーションで解説します。
少しわかりにくいですが、通常の助走とは違いネットに対してほぼ真横に入っているのがわかると思います。
これを通常の入り方で行くとボールの落下地点に入り込む形になり、助走の距離が潰されてしまうのです。
それを防ぐためにもこんな入り方をしています。
さらに前飛びをするために最後の踏み込みの距離を少し短くしているも特徴です。
補足説明編で解説したように水たまりを飛び越えるように助走すると、たちまち「かぶったスパイク」になるので注意してください。
このようにスパイクの助走は、状況に応じて使い分けるとほとんどのトスに対応可能となるのです。
ここまで行き着くのにはボールの落下地点をしっかりと見定める能力と経験が必要になってきますが、長くスパイクを打っていると必ずできるようになります。
そのためにも基本である助走やタイミングを意識しながら練習してください。
この離れたトスを打つ方法も下記リンクにて細かく解説しています。
参考にどうぞ!
4. バレーボールのスパイクの助走 まとめ
それでは本日のお題「スパイクの助走」を、もう一度おさらいしましょう。
〇 バレーボールのスパイクの助走 一連の流れ(3歩助走)
- 左足を前に出した状態でスタート
- 左→右→左の順にステップを行う
- 最後の右→左のステップは「タン、タン」ではなく「タタン」と速いリズムで
- 最後のステップ開始時にバックスイングも開始(バックスイングは大きく)
- 最後のステップは大きく踏み込む(水たまりを飛び越えるように)
- 最後に両足は右斜め方向へ向ける
- 最後は軽く体重を後ろに体重をかけてブレーキをかける(前飛びを防ぐため)
○ 4歩助走
- 右足を前にしてスタート
- 右→左→右→左の順番にステップ
- それ以外は1歩助走とポイントは同じ
○ バレーボールスパイク 短いトスの打ち方
- セッター、もしくは二段トスを上げた選手の手からボールが離れた瞬間に距離を読む
- 通常の位置で踏み込むためのスタート位置にいるため、短いトスだと位置的に届かない(前跳びをする)
- 前飛びをする事によりブロックのマークが外れやすいのでクロス方向へ向かって打つ
- 両足で着地
○ ネットから離れたトスを打つ方法
- セッター、もしくは二段トスを上げる選手の手からボールが離れた瞬間にボールの軌道を読む
- 助走はネットに向かってではなく、スタート位置からやや真横気味に入る
- ボールの落下地点を見定めて最後のステップを踏む
- 状況に応じて最後の助走の歩幅を狭くする
- 前飛びをしながら大きなフォームで打つ(バックアタックを打つように)
- 相手コートの右奥(自分から見て)を狙う
以上が「スパイクの助走のポイント」です。
正直言って助走がしっかりと出来ていないと高くジャンプする事はできません。
高くジャンプができないと、「すんげ~スパイク」も打てません。
あなたも「すんげ~スパイク」打ちたいですよね?
その第一歩となるのが、今回解説した「助走」なのです。
最初にも言ったように、初心者がスパイクで最初にぶつかる壁が助走です。
助走はボールが無くても練習可能なので、まずはこれをマスターする事を目標にしましょう。
助走がしっかりと出来れば高いジャンプは可能です。
「自分は身長が低いからスパイカーにはなれない・・・」なんて嘆いているそこの君。
ハイキューの日向翔陽君だって、162cmの身長で強豪と互角に渡り合っているではありませんか!
「身長が低いから、お前はスパイカーでは使わない。」
この考え方、正直嫌いです。
身長低くてジャンプ力が凄くてやばい奴。今までいっぱい見てきました。
テクニックもパワーも凄かったな~。正直、敵ながら「かっこええやん・・・。」って思いました。
あなたもこういうプレイヤーを目指し、高いジャンプ力で相手からバンバン点をとってくだされ!
めざせ!小さな巨人!!