バレーボールのスパイクのフォームは3つある!?各打ち方はこれ!
良いスパイクを打つために必要なのは?
良い助走で入りましょう。
良いタイミングで跳びましょう。
そして・・・良いフォームで打ちましょう!!
こんにちは。真っ向勝負でブロッカーの腕を吹っ飛ばすのが好きな・・・赤鬼です!!
いきなりこんな事を言うには理由があります。
強力なスパイクを打つためには、先ほどにも言ったように「良い助走」「良いタイミング」「良いフォーム」の三つが必要です。
このフォーム・・・実は3つあるってご存知でしたか?
今日はそれを余すことなくご紹介したいと思います。
大体、スパイクのフォームは染みついてしまうと変更は難しいものですが、新しいものに挑戦するのも良いかもしれません。
また、現在フォームが悪くてスパイクが打てないって人は矯正の意味でご覧ください。
前置きが長くなりましたが、早速見ていきましょう。
Contents
1. まずはこれを覚えよう! 「外旋」「内旋」
スパイクのフォームでかかせないのがジャンプして後方へ右半身を引く力と、打つ時に前に戻す力です。
この動きを「外旋」と「内旋」と言います。
この動きが外旋です。
自分から見て外側への旋回運動をさします。
今度は右半身を後ろから前に旋回運動させます。
この動きが内旋です。
これから、この二つの単語は記事内でアホみたいに出てくるので覚えておいて下さい。
それでは具体的なフォームの解説に移りましょう。
2. 3つのスパイクフォームの特徴
では3つのスパイクフォームをご紹介しましょう。
それがこちら。
〇 スパイクのフォーム 3種
- ストレートアームスイング
- ボウアンドアロー
- サーキュラーアームスイング
特徴をざっくりと上げればストレートアームスイングは肘を高く上げ外旋はほとんどしないフォーム。
ボウアンドアローは最もオーソドックスなスタイル。
サーキュラーアームスイングは外旋も大きく取れて威力が高いスパイクを打てるフォームです。
では、それぞれの特徴を順番に見ていきましょう。
2-1. 威力はそこそこ? ストレートアームスイング
スパイクのフォーム1つ目は「ストレートアームスイング」です。
女子で似たようなフォームで打つ人をたまーに見かけますが、僕自身やってみたら威力はそこそこな印象を受けました。
(やり方が悪いのかもしれませんが・・・)
ではどんなフォームなのか見ていきましょう。
〇 ストレートアームスイング
- トスのタイミングを見て助走開始
- バックスイングを大きく行う
- 両手をほぼ真上に上げるようにジャンプをする
- 外旋はほとんど使わず上半身を後方へ反らせ右肘を前に向ける
- 上半身を前に倒すようにしながらスイングしボールを叩く
では画像で細かく見ていきましょう。
トスのタイミングを見て助走開始!
大きなバックスイングをしましょう。
これにより高くジャンプできるようになります。
外旋はほとんど行わないようにし、右肘を前方に向けるようにします。
肘を高く上げて背中を後方へ反らすようにしましょう。
スパイクシーンの画像が見にくいのでこちらをどうぞ。
打つ時はこんな感じにしましょう。
前から見るとこんな風に肘を上げます。
手首のスナップを使ってボールに前回転をかけて打ちます。
そのまま両足で着地して終了です。
このストレートアームスイングを実際に打ってみた個人的な感想は、Aクイックなどに適しているなぁでした。
Aクイック等は外旋を大きくとると打つタイミングが合わない傾向があります。
ですから、ほとんどの外旋を必要としないストレートアームスイングは、クイック系のトスに合わせやすいです。
あくまで個人的な意見ですが、センタープレイヤーの方なら覚えておいて損はないと思います。
ただ、昔読んだ本に「肩や肘を痛めやすい」と書いていたので、違和感が出たらすぐに止めましょう。
その場合は別のAクイックの打ち方を書いているこちらの記事を参考にして下さい。
2-2. 最もオーソドックスなスタイル ボウアンドアロー
続いてのフォームは最も使っている選手が多いのではないでしょうか?
「ボウアンドアロー」と言うフォームです。
おそらくこれが最初に習うフォームだと思いますが、どんな感じで打てば良いのでしょう?
それを解説いたします。
〇 ボウアンドアロー
- ボールをしっかりと見ながらタイミングを計って助走を開始
- バックスイングを大きく行う
- 両足を時計の2時の方向へ向ける(ネットを12時の方向と仮定して)
- 両手をバンザイするように跳びほぼ真上に上げる
- 左手をしっかりと上げて弓を引くような形をとる
- 内旋を行い体を旋回させながらスイングしボールを打つ
- 両足で着地する
では同じように画像で見ていきましょう。
トスのタイミングを見て助走開始です。
良いジャンプは良い助走から!
これも先ほどのストレートアームスイングと同じです。
バックスイングを大きく行いましょう。
両手をほぼ真上に上げるようにしてジャンプをします。
外旋を行い右上半身を後方へ引きます。
この形を取るためには、助走の最後の踏み込みの時に両足を右斜め前方へ向けて下さい。
目安としては自分から見て正面が時計の12時の位置として、両足を1時か2時の方向へ向けましょう。
逆に3時の方向まで向けてしまうとフォームが崩れるので注意が必要です。
これが出来たら外旋もスムーズに行えるので、そのまま弓矢を引くような形を取りましょう。
その時に右手の平を外側へ向けるようにすると綺麗なフォームになります。
拡大するとこんな感じのフォームになります。
弓矢を引く姿から「ボウアンドアロー」と言うようですね。
どうでも良いですが、腕細すぎ!!
鍛え直しやなこりゃ・・・。
内旋を使って上半身を前方へ回転させ、手首のスナップを使ってボールを打ちましょう。
最後は両足で着地して完了です。
ボウアンドアローは一番簡単なフォームなので必ずマスターしましょう。
基本的にはこのフォーム一つで、ずっとスパイクを打っていく事が可能です。
習得までは時間がかかるとは思いますが、ポイントを意識しながらやるようにしましょう。
2-3. 最強?最恐!? サーキュラーアームスイング
スパイクのフォーム3つめは「サーキュラーアームスイング」です。
このフォームの特徴としては、やっぱりダイナミックな外旋でしょう。
個人的にはこのフォームが最も強力なスパイクが打てる気がします。
このフォームを習得した後、試しにレフトからスパイクを打ってみました。
相手ブロックはしっかり2枚。
しかも自分が打つ方向へきっちり揃っていました。
普通ならコースを打ち分けてブロックをかわすのですが、あえて真っ向勝負に!
結果・・・
ドンっ!!
って音と共に打ち放たれたボールは、相手にブロックされて自分のコートに返って来たものの勢い余ってアウトに。
サーキュラーの威力を体感した瞬間でした。
その高火力のフォームのやり方がこちら。
〇 サーキュラーアームスイング
- トスのタイミングを見て助走開始
- バックスイングを大きくとる
- 最後の踏み込みの時に両足を右斜め前方へ向ける
- 両手を途中まで真上に上げるようにし右手のみ後方へ引く
- 右肘を下げながら大きく外旋を行う
- 右手で「D」の文字を描くようにスイングしボールを打つ
- 両足で着地する
では、今までと同様に画像で解説します。
これも今まで同様、トスのタイミングを見て助走を開始しましょう。
バックスイングを大きくしましょう。
ここからが重要です。
バックスイングから一気に両手を上げるのですが、途中から左手のみほぼ真上にあげましょう。
右ひじをやや下げ気味にして後方へ思いっきり外旋します。
拡大するとこのようになります。
肘を真っ直ぐ後方へさげそのままスイングします。
ちょうどDの文字を横にしたような軌道に似ている事から「D型サーキュラー」とも呼ばれるようです。
通常のサーキュラーはこのようにもっと手の平を下げたような形になるようです。
僕はこの打ち方はできないので、今回は「D型」にしています。
内旋を使って上半身を前に戻しボールを思いっきりシバきます。
今まで紹介してきたフォーム同様、両足で着地して終わりです。
このサーキュラーアームスイングですが、前述したとおり外旋が大きくとれるため高い威力が発揮できます。
ただし外旋をするためには背筋力が、内旋をするには腹筋の力(特に腹斜筋)が必要になってくるのです。
そのためにしっかりと筋トレも行うようにしましょう。
ブロックぶっ飛ばしたら本当に気持ちが良いですし、味方の士気も上がるのでパワー自慢の方に強くおすすめするフォームです。
使い手もほとんどいないのでチャレンジ精神旺盛な方はどうぞ!
3. スパイクのフォーム 補足説明
最後に少し補足説明をして終わりにしたいと思います。
内容は以下の項目です。
〇 スパイクのフォーム補足説明
- 初心者がなりやすいフォーム
- 手や腕の形
- 左手の重要性
- 「内旋」「外旋」の感覚の掴み方
これだけでは何の事かわからないと思いますので順番に解説していきます。
3-1. 初心者がなりやすいフォーム
バレーを初めて間もない頃、大半の方がおちいりやすい悪いフォームとはどんなものがあるのでしょう?
今まで何十人も見てきた結果、大体 共通しているのが以下の3つです。
〇 初心者がなりやすいフォーム
- 左手が下がっている
- 手打ちになっている(内旋と外旋が使えていない)
- 手首のスナップが使えていない
特に多いのが左手が下がっているという事です。
左手が下がっていると、空中でのバランスが取りにくいので必ず上げるように意識しましょう。
二番目の「内旋と外旋が使えていない」と言うのも、威力が落ちてしまい強打にはなりません。
ボクシングの「腰の入っていないパンチは効かない」と同じ理屈です。
(ただしストレートアームスイングは例外)
手首のスナップも使えていない方がたまにいます。
これもアウトになる確率が上がるので必ずマスターして下さい。
この項目を踏まえて、続きの補足説明に移りましょう。
3-2. スパイクの手や腕の形
スパイクを打つためにはジャンプ力だけでなく上半身の動きも重要です。
手の平をジャンケンのパーのように開いて、思いっきりボールをシバいて下さい。
最近ではグーで打つと乱回転がかかると言う謎の理論があるそうですが、本当でしょうか?
そもそも乱回転って何やねん?
・・・螺旋丸みたいなんとか?
まぁ、そんな謎の理屈は無視してパーの状態で打つようにしましょう。
そしてボールを打つ時は少し左肩を下げるようにして打って下さい。
これは肩甲骨と上腕部が一直線になるゼロポジションにするためです。
一直線になると腕の回転がスムーズになります
最初は難しいでしょうが、変な位置でボールを打つ癖がつく前にコツをつかみましょう。
実際に打つとこんな感じです。
監督によっては「左肩下げるなっ!!」とおっしゃる方がいますが、厳密に言うと「肩を下げすぎない」って事になります。
試しに漫画のハイキューのスパイクシーンを見てください。
皆、左肩が下がってますから(笑)
この手の動きは、別の記事でもっと細かく解説していますので合わせてご覧ください。
3-3. 左手の重要性
スパイクを打つ瞬間にボールを意識はしても、左手を意識する人はきっと少ない事でしょう。
実はこの左手も威力を上げるために一役買ってくれます。
別の競技の話になりますが、空手の正拳突きをご存知でしょうか?
あれは片手でパンチを打つ時に、もう片方の手をしっかりと引いています。
そうする事により、腰のキレが良くなり強力なパンチが打てるのです。
バレーのスパイクだとこの2種類がありますね。
まず一つ目は左手を胸に強く引き付けるやり方です。
ポイントとしてはボールを打つと同時に強く腕を引くようにしましょう。
もう一つは手を脇の下に持って来る形です。
人によってそれぞれ違いますが、こうする事により内旋のスピードが若干上がります。
どちらでも結構ですので、やりやすい方を試してみて下さい。
きっと違いを実感していただけるでしょう。
3-4. 「内旋」「外旋」の感覚の掴み方
冒頭で初心者がなりやすいフォームを説明させていただいたのを覚えているでしょうか?
その中で「手打ちになっている」と言う項目がありました。
それを改善する方法があります。
その方法とは「スローイング」です。
実際に打つわけではなくボールをぶん投げるわけですが、
これが腰の回転の感覚を養うのに一役買うわけです。
写真で見ていきましょう。
まずは右肩を引いて大きく振りかぶります。
ここで腰の回転を使います。
感覚としては時計の2時の方向へおヘソを向けて、12時の方向へ素早く腰を切って戻す感じです。
左肩を少し下げて腰の回転の力を利用して投げます。
最後はフォロースルーです。
腰の回転、肩の回転、肘の回転、手首のスナップ、これを順番に連動させて行くと強い球を投げることができます。
強いては強烈なスパイクが打てるようになるのです。
皆さんも普段のパスの時に最初にやりますよね?
その時に上記の回転を意識するようにしましょう。
もちろん僕もパスの時にやりますよ♪
いつもチームメイトに思いっきりボールをぶん投げています。
そしたらですね、こんな事を言われるわけですよ。
「アホみたいに速い球投げんなよっ!」
「顔面狙うな!殺す気か!」
「あー!どこ投げてんねん!物壊す気かー!」
ったく、ちょっとあの世に送り届けるつもりで投げただけでギャーギャーぬかすなんて・・・
これやから「ドッジ弾平」知らない子は嫌なんですよ。
あんな熱い漫画、今の時代にあるのか?
たった一つのボールを相手コートにいる選手にぶん投げる!
これがドッジの魅力でしょ!
次に文句言ったら説教してやります。
ドッジボールとは何たるかを踏まえてね。
話が脱線しましたが、普段のキャッチボールの時にでも腰の回転を練習してマスターして下さい。
きっと強いボールを打てるようになりますよ♪
4. スパイクのフォーム まとめ
それでは本日のお題「スパイクのフォーム3種類」をもう一度おさらいしましょう。
〇 ストレートアームスイング
- トスのタイミングを見て助走開始
- バックスイングを大きく行う
- 両手をほぼ真上に上げるようにジャンプをする
- 外旋はほとんど使わず上半身を後方へ反らせ右肘を前に向ける
- 上半身を前に倒すようにしながらスイングしボールを叩く
〇 ボウアンドアロー
- ボールをしっかりと見ながらタイミングを計って助走を開始
- バックスイングを大きく行う
- 両足を時計の2時の方向へ向ける(ネットを12時の方向と仮定して)
- 両手をバンザイするように跳びほぼ真上に上げる
- 左手をしっかりと上げて弓を引くような形をとる
- 内旋を行い体を旋回させながらスイングしボールを打つ
- 両足で着地する
〇 サーキュラーアームスイング
- トスのタイミングを見て助走開始
- バックスイングを大きくとる
- 最後の踏み込みの時に両足を右斜め前方へ向ける
- 両手を途中まで真上に上げるようにし右手のみ後方へ引く
- 右肘を下げながら大きく外旋を行う
- 右手で「D」の文字を描くようにスイングしボールを打つ
- 両足で着地する
いかがでしたか?
空手には強い突きを打つのに適したフォームがあります。
サッカーには正確にボールをコントロールするためのフォームがあります。
陸上には早く走るためのフォームが、野球には速い球を投げるフォームが。
このように色んなフォームがありますが、共通しているのは「その運動で高いパフォーマンスを発揮するためのもの」と言う事です。
バレーのスパイクはフォームを固めて行くのに時間がかかりますが、焦らずに綺麗なフォームを習得する事を心がけましょう。
自分のやりやすい自己流でやってしまい、変な癖がついて強いスパイクが打てなくなった子を今まで何人も見てきました。
あなたはそうならないためにも、繰り返し繰り返し「正しいフォーム」を意識しながら練習に取り組んだ行って下さいね。
それではまた。